
まとめ:韓国・鎮川選手村で実弾持ち出しを未検知、KSOCの管理体制に深刻な欠陥
韓国・忠清北道の鎮川(チンチョン)国家代表選手村において、射撃場から実弾が外部に持ち出されていたにもかかわらず、管理機関が長期間これを把握できていなかったことが明らかになりました。
本件は、2025年12月18日に韓国メディアOSENが報じたものです。
事件の概要
- 2025年2月、鎮川選手村の射撃場で保管されていた実弾が正規手続きを経ずに外部へ持ち出し
- 管理主体である Korean Sport & Olympic Committee(KSOC) は、
当時この事実を把握できていなかった - 問題は事後的に発覚し、深刻な管理不備が露呈
KSOCは12月18日、
「2月に弾薬庫へ入庫された一部の実弾が、正式な手続きを経ずに持ち出されていたことを確認した」
と公式に認めました。
管理体制の矛盾と問題点
特に問題視されているのは、KSOC自身の調査結果との食い違いです。
- 10月の内部調査
→「実弾の全数点検で異常なし」と発表 - 実際
→ すでに2月時点で実弾が持ち出されていた
これは、
- 調査そのものが不十分だった
- もしくは、報告・管理システムに重大な欠陥があった
いずれにしても、国家レベルの選手施設としては看過できないセキュリティホールといえます。
KSOCの対応
KSOCは事態を重く見て、以下の措置を取ったと発表しています。
- 射撃場管理責任者の即時解任
- 弾薬の全数調査および報告を担当していた関係者も職務から排除
- 管理体制の全面的な見直しを開始
トップの謝罪と再発防止表明
KSOC会長の Yoo Seong-min 氏は次のようにコメントしました。
「機関の長として深く遺憾に思う。
関係者に対しては厳正な措置を取るとともに、
管理システムを改善し、同様の問題が再発しない構造を構築する」
何が問題なのか(要点)
- 実弾の外部持ち出しを検知できなかった
- 事後調査でも“異常なし”と誤報
- 国家代表選手が集まる施設として、
安全管理・信頼性の根幹が揺らぐ事態
この問題は、単なる管理ミスにとどまらず、
公共安全・銃器管理・国家施設のガバナンスという観点でも大きな課題を突きつけています。
まとめ
- 鎮川選手村で実弾が不正に持ち出されていた
- KSOCは長期間これを把握できず
- 内部調査の信頼性にも疑問
- 会長が謝罪し、管理体制の抜本改善を表明
