
統合型エクスポージャ管理がもたらす効率化 ― サイバーセキュリティのサイロ化を打破する新戦略
ポイント
- 多くの企業は数十~数百のセキュリティツールを導入し、ツールスプロール(過剰な乱立状態)に陥っている
- サイロ化した運用は、コスト増・人材教育負担・誤設定リスク・脆弱性見逃しにつながる
- 解決策は、統合型プラットフォームやエクスポージャ管理(Exposure Management)の導入
- 統合管理により「弱点の見える化」「優先度付け」「自動化された迅速対応」が可能に
サイロ化が生むセキュリティリスク
- 異なるツールが重複したり、逆にカバー範囲に隙間が生じる
- ベンダーや契約管理が複雑化し、更新・パッチ作業が煩雑化
- 各ツールが異なるリスク基準を持つため、SOCチームが判断を誤る恐れ
- 部門間で異なる基準やツールを使うことで、情報共有が阻害される
- 攻撃者はこの「隙間」を突き、横方向に侵入を試みる
統合型プラットフォームの利点
- 単一ダッシュボードで全体を監視 → アラート過多を防ぎ、対応を効率化
- コスト削減:ベンダー数や契約数を減らすことで運用コストも低下
- 迅速な対応:自動化された修復ワークフローにより脅威対応が短縮
- 人材育成が容易:複雑な再教育や多様な操作方法の習得が不要
- クラウド型統合により、スケーラビリティ・更新性・柔軟性が向上
Gartnerの調査(2022年)でも、回答企業の 75%がベンダー数削減を希望 しており、業界全体で統合への移行が加速している。
エクスポージャ管理の役割
- 脆弱性管理を拡張し、クラウドの設定ミス・過剰権限・シャドーIT・AI利用・放置資産なども監視対象に
- 攻撃経路をマッピングし、リスクに基づいた優先度付けを実施
- 実際に悪用可能かどうかを検証し、真に危険な問題にリソースを集中
- **CTEM(継続的脅威エクスポージャ管理)**と組み合わせることで、常に全体を俯瞰しリスクを低減
まとめ
統合型エクスポージャ管理は、ツールの乱立やサイロ化で弱体化した企業防御を立て直す鍵となる。
これにより、
- 攻撃対象領域の全体把握
- 組織目標に即したセキュリティ戦略
- リソース配分とリスク低減の最適化
が実現され、より効率的で強固なセキュリティ態勢が築ける。